6位『真・雀鬼4 歌舞伎町・博徒通り』
鉄竜・松田優、二代目・やべきょうすけ、鉄砲玉・金山一彦、トラ・麿赤兒、悪徳コンサル・螢雪次朗、そしてスリ・蛭子能収という、役者に全振りした回。交差しない群像劇のため、ストーリー展開や麻雀の派手さは全くと言っていいほどない、雀鬼の中でもトップクラスに静寂な回。当時の新宿にはどんな人がいたのかをできるだけ再現しようという試みだろう。人それぞれの生き方や考え方がわかり、面白い。また、麻雀を全く知らない人でも楽しめるという点で優れていると思う。物語最後のアガリはなんと親のチートイのみ、1本場で2700。渋い、渋すぎる。
5位『雀鬼5[完結編] ひとりだけの引退試合』
無印雀鬼よりランクイン。6位と異なり、麻雀を知らないと楽しむのはキツイ。前半はモーさんこと完結編とあって、日本一の麻雀打ちを決める白熱した戦いは見逃せない。メンツは、東の代表・宿の雀鬼・桜井、西の代表・阿藤和也
次はないよ…これで終わりだ。昭和
4位『雀鬼3 治外法権麻雀』
無印雀鬼より。發がクルクル回る演出の回。そして今回の最大のライバルであり鈴銀グループの会長・鈴木銀次郎役に宍戸錠が抜擢。内容は、麻雀から離れ自分の会社を大きくすることに心血を注いでいた桜井に代打ちを強要するために罠が仕掛けられるという、いつも通りの強引な展開ではあるが、鈴銀演じる宍戸錠が好きすぎるためランクインした。玩具屋の前でバッタリ会った鈴銀と桜井が、屋上で建設中のビルを眺めながら会話するシーン。
見ろよあのビル。あの30階のワンフロアは俺のものになるんだ。今じゃ銀座・新宿の一流のごとしのほとんどがこの鈴銀グループの一員だ…あんたを除いてな。
鈴銀「なあ桜井」
桜井「はい」
二足の草鞋はよしなよ。足洗うんなら早い方がいいぜ。カタギの平和な暮らしにどっぷり浸かってたんでは一流の雀士にはなれねえ。俺が言いてえのはそれだけだ。
東京を支配するグループの会長に一目置かれる桜井。このワンシーンを復唱するのが私の日課になっている。